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2019年の新卒採用マーケット~対策編①スカウト型採用へのシフト~

2019年の新卒採用マーケット~対策編①スカウト型採用へのシフト~

みなさん、こんにちは。人材研究所の曽和です。
今回は前回に引き続きまして、2019年の新卒を中心とした採用マーケットがどのように変化するか。その対策についてお話したいと思います。

まず今回は新卒採用マーケット対策①として、大きな流れとなって数年続いている事、「オーディション型採用からスカウト型採用へのシフト」についてお話します。

一般的になりつつある「スカウト型採用」の広がり

従来のオーディション型採用と異なるスカウト型採用は、いよいよ一般的に広まっていく状況になってきています。スカウト型採用の一つは「リファラル採用」もう一つは「スカウトメディア」のことです。
しかし、世の中の企業の半数以上が、スカウト型採用を実施している状態になっているかと言うと、まだそういう訳ではありません。

従来のオーデション型採用は、今までの就職メディアに広告を出して、そこに対して学生さんや応募者がエントリーしてきてそれを評価、ジャッジします。それに対して、スカウト型採用と言われる、企業側から学生、もしくは応募者に対してアプローチしていくスカウト型は何故進まないのでしょうか。

その理由の一つは、オーデション型採用におけるさまざまなテクニックや技術・技能は、教えてもらって理解し、やろうと決めれて取り掛かればできるもの。つまり、やり方を知ればできるというのが、私がよく「ナレッジ型」とか「知識系型」と表現するオーディション型採用のノウハウだと思います。

基本的にオーディション型採用というのは、例えば広告を作るにしてもプロに作ってもらいますし、お金を払えばできると言うと極端な言い方ですけれども、それに近い状態にあるわけです。もちろんその中で、どういう風にディレクションしていくのかといった技能はあると思いますが、基本的にはプロがやってくれるので、一通りなんとかなる訳です。

それに対し、スカウト型採用というのは、採用担当者、個々の方々の技能やスキルはどうかと言うと、ナレッジ型と違って、パっと聞いたらわかるという事でもありませんし、聞いたらできるっていう事でもない訳です。私はこれらのノウハウのことを「スキル型」、「技能型」という風に呼んでいます。

これはスポーツに似たような状況かもしれません。例えば、「脇を締めてバッティングしろ」と言われたら、その事実は分かる訳です。けれども、打席立って球が来て打った時には、どうしても脇が空いてしまうということと同じです。

これはやはり訓練を何回も何回もやらない限り、習得できないスキルです。そういった新しいリテラシーが色々あるので、スカウト型採用はなかなかできないという認識につながっている。これがスカウト型採用の広がりの障害になっているんじゃないか、と思っています。

スカウト型採用の細かいテクニックは、こちらのブログでもご紹介していますので、合わせてご覧ください。

 ・2018.10.19 リファラル採用したいときに気を付けるべきこと
 ・2018.12.14 スカウトメディアを上手に使う方法

リファラル採用に求められるスキル:細やかさ

リファラル採用もスカウト型採用の一つですが、ここでも、同じ採用担当者が同じ内定者や新人から紹介を募った時に、ものすごくたくさん紹介をもらえる採用担当者と、そうでない採用担当者が出ることがあります。

これは例えば、営業マンが同じリストから新規のアポを取る時に、ものすごくアポが取れる人と、全然アポが取れない人がいるというのと、ほぼ同じ様な状況だと思います。

何か違いがあるかと言うと、例えば細やかな事です。ちゃんと学生さんや内定者とかに対して背景を説明しているかどうか、学生たちにとって紹介することが楽になる様なサポートをどれくらいしてあげているかなどです。そういった細やかな部分がきちんとできているかどうか、愚直にできているかどうかというところが、結果にとても大きな差を生んでいるように思います。

そして、このような細やかなことが大切と言うようなことは、どこにも書いてない訳です。

私は「ネットワーク採用とは何か」という本も書いています。
こちらにはネットワーク採用について、細かなテクニックなどもご紹介していますので、もしリファラル採用をされる方は、ご覧いただければお役に立てるのではないかと思います。これもまた一つひとつを見ていただくと「こんな事か」というような、些細な事が大切だったといった、気づきがあるのでないかと思います。

スカウトメディアに求められるスキル:検索のテクニック

また、スカウトメディアの利用については、これもメディアなのでお金を払えばうまくいくかと言うと、そうではありません。例えばOfferBoxとかも、すごい採れてるところと採れてないところがある訳です。その理由が何かというと、まずは検索のテクニックであったりします。他社企業と同じような属性で検索していたら、当然同じ様な人にたどり着く訳です。そこに待ってるのは、競争の激しいレッドオーシャンです。

ところが、自社の求める人物像のペルソナ化というものがきちんとできていて、それに対して面白いキーワードで検索することで、結果が変わってきます。例えば、「囲碁」「ダイエット」といった他企業と異なるキーワードなどがあるかもしれません。
自社の求める人物像というのは、例えば「アルバイトしてるんだったら何だろう」とか、「趣味だったら何だろう」というところまで具体的に想像がつくと、その企業ごとに特徴的な色々なキーワードを思いつくはずです。そのキーワードでヒットした人の中から、誰もまだ見つけていないような、ポテンシャルのある方を発掘することができれば、そこはブルーオーシャンで良い人が採れる。という事になります。

こういった検索のリテラシーみたいなものも、スカウトメディアを使う際にはとても重要な訳です。つまり、これらも正にスキルな訳です。
その他、もちろんスカウトメールを打つ際の文章力であったり、相手に刺さる言葉が書けるかどうか、みたいなところも含めて、これらもスキル・技能の一つ。つまりトレーニングしないと身に付かないものだと思います。

スカウト型採用を早く始めて、スキルフルな採用担当者を早く増やす

今年に限らず、オーディション型採用からスカウト採用へのシフトを、やり始めることは必須だと思います。まずはやってみることが大切です。
スキル型のリテラシーがものすごく重要になってくる訳ですので、早く始めて、早く慣れて、早くスキルフルな採用担当者を増やすという事以外には、採用活動で勝てないという事です。

もちろん今までの主流であったやり方は辞める必要があるという事ではありません。

スキル型は先程言いましたように、中々花開かない部分もあるので、早くやろうと思っても実績が出るまでに時間がかかります。という事は、例えばオーディション型採用を辞めてしまって、一気にスカウト型採用に移るというのは結構リスクでもあります。これらを平行してやることは大変ですけれども、保険をかけておきながら、まずは練習という事でも早く取り掛かって、スカウト型採用にシフトしていく。その一歩を踏み出すそういう年のスタートにしてはいかがでしょうか。

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