
こんなお悩みはありませんか?
- 来てほしい、活躍できそうと思った人に限って辞退される
- 内定は出しているが、最後の最後で他社に競り負ける
- 採用担当者の人数が少なく、早期化も相まってじっくり振り返る時間がない
- 現場の方に面接協力してもらっているが、面接官ごとの好みにばらつきがありそう
2025年度の採用が終了し、このようなお悩みを持つ方はいらっしゃいませんか?
実はこれらの採用の課題は、大きく分けると次の3つの課題に収束します。
- 集められていない
- 不合格にしすぎている
- 逃げられている
振り返りのデータ分析で、上記における一定の傾向は見えても、人事実務を回しながら戦略立案まで行うのは負荷が大きいのも実情です。さらに、学生の本音を引き出して辞退理由を把握し、詳細な分析から示唆を出すことも容易ではありません。結果として課題特定が曖昧になり、次の打ち手の設計に迷いが生じる——そのような状況に陥りがちです。
採用課題を可視化、解決に向けて伴走する人材研究所の「採用力診断」
その解決に有効なのは、当社の「採用力診断」です。定量データと定性データの双方を用いて、原因の特定から実行可能な打ち手のご提案まで行います。
特徴① 定量・定性の両面から分析可能
採用力診断は、定量・定性分析で構成されています。

1.定量分析(採用プロセス分析)
ターゲットを「集められているか」「落としていないか」「逃げられていないか」の3観点で捉え、個人データを起点に改善余地を広く調査します。
2.定性分析(インタビュー分析)
辞退者・内定承諾者を中心に、選考プロセスごとの心理状況をヒアリングし、選考設計・訴求内容・コミュニケーションの改善点を深く調査します。
両方を実施すると、採用状況を立体的に捉え、課題特定から実行可能な打ち手まで一気通貫でご提案できます。一方、スケジュールや工数に制約がある場合は、いずれか一方のみでも課題の輪郭は把握可能です。定量分析と定性分析の詳細は以下になります。
定量分析の特徴
定量分析(採用プロセス分析)では、候補者の個人データとプロセスデータを突き合わせ、各選考段階の歩留まりとボトルネックを明らかにします。具体的には、個人データ(例:適性検査の指標、応募職種など)と、プロセスデータ(例:応募経路、担当面接官、面接評価など)を突き合わせます。
ここで分析の要になるのが適性検査データです。適性検査は、企業が求める人物像(ターゲット)を高い解像度で捉え、「集められているか」「落としていないか」「逃げられていないか」の3点を検証する軸になります。
まずは「クラスター分析」※という統計手法を用いて母集団全体のパーソナリティ傾向を把握します。下記はイメージとして、受検者1,287名の適性検査結果を7つのクラスターに分類した例です(画像1)。適性検査の項目ごとの平均値を見ながら、どのような性格の特徴があるグループなのかを捉えていきます。(画像2)。これにより、自社の選考に来ている人のパーソナリティの構成が分かります。以降は、このクラスター情報を応募経路・面接評価・通過率などのプロセスデータと掛け合わせ、どのようなタイプがどの段階で離脱しているか、不合格になりやすいか、狙いたい層が母集団に十分存在するかを明らかにし、改善施策へつなげます。(画像3)
クラスター分析:異なる要素が混在する集団から、互いに似たもの同士をまとめて”グループ(クラスター)”を作り、対象を分類する方法



定性分析の特徴
定性調査では、辞退者・内定承諾者の声から、どこで何が響き/響かなかったのかを具体化します。人事担当者から対象者にヒアリングしても一定の示唆は得られますが、第三者が実施することで率直な意見が集まりやすく、その結果をもとにターゲットに合わせた訴求やプロセス設計へ落とし込みやすくなります。
以下はアウトプットの一例です。(画像4)就職活動開始から内定承諾までの意思決定の流れを時系列で整理し、学生の発言をもとに、各段階で学生が企業に抱いた印象とその根拠を可視化します。これにより、離脱要因や改善ポイントが明確になります。さらに、学生の声を通して競合他社の採用プロセスやインターン内容も把握できるため、どの軸で差別化するかを検討するうえでの材料としても活用できます。

特徴② 「何が課題か」を見つける探索、ピンポイントの仮説検証まで柔軟に対応
採用の課題は企業ごとに異なります。母集団形成や辞退数の多さに悩みがあるケース、あるいはどこに課題があるのか断定しにくいケースもあります。そこで当社の採用力診断は、1社ごとの状況に合わせて下記のように進め方をカスタマイズします。
例1|職種別に辞退率が偏るケース
エンジニアは目標を達成している一方で、営業・事務は内定辞退が多く未達の場合、当該2職種に焦点を絞って検証します。具体的には、内定辞退者を厚めにサンプリングし、候補者の志向性と選考の中盤〜後半フェーズを中心にヒアリングを実施します。
例2|インターン参加から本選考までのつなぎ止めに苦戦しているケース
インターンに工数を投じて集客はできているものの、本選考の受検率が伸びず途中離脱が目立つ場合は、インターンの内容や訴求の適否、および本選考に進まなかった理由を中心に検証します。
例2のように人事との接点が薄く、インタビュー協力のハードルが高いと想定される場合は、回答しやすいアンケート調査を併用し、広く情報収集することもあります(オプション料金)。
初回打ち合わせでは、現在抱えているお悩みをヒアリングし、分析の進め方をすり合わせていきます。
特徴③ 課題特定から施策実行まで“一気通貫”で伴走
当社の採用コンサルティングでは、「採用力診断」に加え、採用要件設計/選考プロセス設計/フォロー戦術設計/各種研修など幅広く対応します。さらに採用代行・アウトソーシング事業も行っているため、課題特定→打ち手提案→実装・運用までをワンストップで伴走可能です。
プロジェクト進行のステップ
以下は定量・定性分析双方行う際のプロジェクト進行のステップです。
①課題特定までのプロセスすり合わせ
初回打ち合わせでは、現状の採用状況・選考プロセス・ターゲット等をヒアリングし、分析方針を固めます。また、ある程度課題の仮説がある場合は、その課題が本当に課題かを検証することも可能です。貴社の状況に合わせて柔軟に対応いたします。
②情報収集・分析前の事前準備
分析にあたり、ご担当者様にご準備・ご対応いただきたい事項です。
※最終的に必要となる情報は分析方針により変動します。以下はイメージとしてご参照ください。
■定量分析
Excelのフォーマットにて個人と採用プロセスに関する情報をご提供いただきます。
主な項目例
- 個人データ:適性検査結果、応募職種、学歴、年齢、性別、居住エリア等
- 採用プロセスデータ:応募経路、担当面接官、面接評価(A/B/C等)、最終ステータス(1次前辞退/2面×等)、各面接実施日、結果通知日などのアクション日、面接時評価詳細、辞退理由詳細、辞退者入社先企業名等

■定性分析
辞退者・内定承諾者から対象者を選定し、ご担当者様に個人情報提供と協力の承諾を取得いただきます。(20名目安/インタビューはオンラインで60分程度)
承諾後、当社が候補者へ直接連絡して日程を調整し、インタビューを行います。なお、ご協力を得やすくするため、謝礼のご用意も推奨しております(例:Amazonギフトカード5,000円相当/商品券等)。
こちらの準備期間の目安は1~2週間程度です。
③情報収集・分析
本フェーズでは当社が分析作業に入ります。実施期間の目安は以下となります。
定量分析+定性分析:初回打ち合わせからご報告まで約3か月
定量分析のみ:約1.5か月
定性分析のみ:約2か月
※期間は目安であり、対象範囲やデータ準備状況により前後します。
④ご報告会とレポートのご提出
インタビュー結果や定量分析を踏まえ、調査結果をお伝えいたします。ご報告会ではデータに基づき、採用課題の特定と実行可能な打ち手を提示します。(画像5)
本ご報告で診断フェーズは完了となりますが、施策設計・実装・採用アウトソーシングまでの継続支援も可能です。ご要望に応じてご契約を延長し、伴走いたします。

⑤謝礼のご送付対応 ※必要に応じて
インタビュー完了後、当社より実施報告をいたします。必要に応じて謝礼を送付いただき、プロジェクト終了となります。
事例のご紹介
最後に当社の採用力診断を用いた改善事例をご紹介いたします。
事例① 5000名規模
担当者のお悩み
「採用人数を現状の倍にしていきたいが、どこが伸ばせるポイントか分からない」
分析で判明した主な課題
- 現場面接官の印象がマイナスに働いている
- 学生の志向性に合わせた情報提供ができていない(≒フォロー不足)
- 仕事内容の説明が少なく、働くイメージが湧きにくい状態
主なご提案内容
- 最終面接を対面で実施
- 現場社員との接点増加
- 評価が高い学生へ面談の実施
- フォロー力の底上げを図ることを目的に置いた面接官トレーニングや面接同席の実施
結果
- 現場との接点増加と面接官スキルの標準化を中心に施策を強化。翌年の内定受諾率が45% → 55%に向上。
事例② 1500名規模の企業
担当者のお悩み
「インターンやイベントの集客はできているが、ターゲット層が選考未受検になってしまう。どこを改善すべきか把握したい」
分析で判明した主な課題
- 競合と比べて選考開始時期が遅い
- ESの記載負荷が大きい
- 現場社員が魅力的なフォロートークができていない
主なご提案内容
- インターンシップ参加学生の選考開始時期を早める
- ESの設問内容の見直し
- 適性検査の結果を踏まえ、学生と親和性の高い現場社員を個別面談にアサイン
結果
- 選考開始時期を2カ月前倒しにし、ESの量も減らした結果、インターンシップ参加からの本選考受検率が62%→70%に向上。適性検査の結果を踏まえた面談調整は現在進行形で実施中。
事例③ 1000名規模の企業
担当者のお悩み
「アルバイトから正社員への登用を増やしたいが、例年受検者が少なく、増やす方法がわからない」
分析で判明した主な課題
- 店長から大学生アルバイトへの働きかけが少なく、人によっては正社員のネガティブ情報を強調してしまっている
- 長期アルバイトの優遇がなく、一般候補者と同じ扱いで特別感がない
- アルバイト出身の正社員との接点が少なく、ロールモデルが見えにくい
主なご提案内容
- 店長を対象としたリクルーター制度の導入
- 店長向け面談トレーニング
- アルバイト向け特別選考会・座談会の開催
結果
- 店舗現場での声かけと特別選考の導線整備を中心に施策を強化。アルバイトから正社員登用に向けた選考受検率が4%→6%に増加
よくあるご質問
Q.インタビュー人数が20名を超える場合はどうなりますか?
21名目以降は1名あたり3万円の追加費用が発生します。複数職種での実施をご希望の場合はご相談ください。概ね2〜3職種以内であれば、20名の枠内での実施が可能です。
Q.謝礼は採用力診断のパッケージ料金に含まれますか?
謝礼は含まれません。 企業様にてご用意・ご送付をお願いしております。
Q.中途採用でも分析可能でしょうか?
中途採用では、定量分析のみ対応しています。中途採用の辞退理由は、諸条件・家庭事情など個別要因の影響が大きく、インタビューでの一般化が難しいため、定性分析は新卒採用のみが対象となります。
Q.3か月以内にプロジェクト終了することは可能でしょうか?
定量分析と定性分析を両方行う場合は、事前準備と分析期間の都合上、原則として約3か月いただきます。お急ぎの場合にはご相談ください。
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